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「ハハハ。色々ありまして。ところで、ご老人。お名前を教えて頂けませんか?」
「何故じゃ?」
「恐らく…私の探している人が貴方だと思いますので。」
“ストレート過ぎましたかね”
少し背中の殺気が膨らんだ様に思えた。
「お主…一体…」
「…ご老人。今から少し動きますが…攻撃しないで下さいね。」
御手洗は懐に手を入れ、一冊の古い本を取り出し背中を向たまま、その本を老人に見せる。
それを見た老人は、
「…なんじゃ?それは?」
知らない様だ。
「あれ?ご存じありませんか?」
「あぁ…知らんな?」
「私の推測が正しかったら、これは貴方の先祖が書き残した物。とある遺跡から偶然発見した物です。」
「なんじゃ…と?」
少し驚いた老人。それが何となく分かって、してやったりの顔をする御手洗。
“食い付いてくれましたね。これで、話を聞いてくれると良いのですが。”
「…そんな物…ある筈がない。」
“…アレ?”
殺気が…濃くなった…
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