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「お主…今の立場を分かっておるか?」
殺気が…研がれて…鋭くなる。
「えぇ…分かってますよ。貴方の機嫌を損なえば、殺されるとね。」
「なら、質問に…」
「ですが!私だって引き下がれません!私は知ってしまった。人外の者がこの世に存在した事!その者達との歴史の裏での戦争!考古学者として、これを見て見ぬふりをする事は出来ない!私は…生涯を懸けてこの事実を世の中に認めさせる!その為には、命の一つ位懸ける覚悟が無いと出来ません!」
「…こちら側に足を踏み入れる事が、どれだけ危険か分かっておるのか?命を無くすだけでは済まんかも知れんぞ?」
「覚悟の上です!」
「…学者の癖に…馬鹿じゃな、お主。」
そう言うと、背中の殺気が消えていく。
「御手洗…だったか?こっちを向け。」
“おぉぉっ!熱意が伝わりました!遂にご対面です!やりました!…でも、やっぱり人違いだったりして…”
ゆっくりと、何かを噛み締める様にゆっくりと、御手洗は振り向く。
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