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振り向いたその先には、小柄だがとてつもない威圧感を持った老人が立って居た。
“思ったより小柄ですね。しかも、年齢が…60~70歳っと言った所でしょうか。…麓の村で聞いた話とは少し…”
「思った様な姿で無くてがっかりしたか?」
「いえいえ!貴方が人間になったのは知っています。化け物の様な姿をしてるとは、最初っから思ってませんよ。」
「そうか。あぁ…名前じゃったな。ワシの名前は鬼頭ジン。鬼に頭と書いて鬼頭じゃ。」
「おぉ!やはり!鬼が付いています!では、やっぱり貴方はこの本に書いてある一族…鬼の一族の末裔ですね!」
「恐らくな。」
「素晴らしい!では、少しお話を…」
「名前は教えた。これでお主の推測通り人外の者が存在する事が分かった。それだけで十分じゃろ?もう帰れ。」
「なっ…いや、ちゃんと話を聞かせて下さい。それに、貴方の力も見てみたいですし。」
「お主はそんなに悪い奴では無さそうじゃ。だから、これ以上首を突っ込むな。悪い事は言わん。帰れ。」
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