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三月に入って学校が春休みになったら、いっぱい遊ぼうね!と、Mと話してたら、僕の予備校に春休みがなかった…今度は僕がMと一緒に、僕の学校まで送ってもらっていた。そして、ホワイトデー。Mの誕生日が次の日ってのもあって、揃いのネームタグを作って、それを首からぶらさげての生活が始まった。この頃が僕の十七歳で一番幸せのピークだった。何をしてても幸せだった。その幸せは長くは続かなかった。三月の終わりぐらいだったような気がした。Mが話があると、真剣な顔で話かけて来て、実はMのお父さん、本当のお父さんじゃないの。でね、そのお父さんに体触られるの…Mだけじゃないよ、お姉ちゃんもなんだ。って、話かけられた。その時の僕には、児童相談所の知識はなく、僕も、僕の親とはうまく行ってなかったから、二人で駆け落ちしようと話あって、捜さないでください。落ち着いたら帰って来ます。と、それぞれの家に置き手紙をして旅に出た。けれど、二人の所持金が併せて五万円と少しだったから、二泊ホテルで泊まってそれぞれの家に帰った。
僕の家ではオカンが仕事休んで待っていた。オカンが泣いて怒って来て、親父には仕事帰って来てすぐ殴られた。最後は親父もオカンも二人とも無事でよかったって言ってくれた。Mの家ではオカンに怒られただけと言っていた…
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