―╂出会い╂―

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「生徒会長はたいてい三年生が当選する。そしてうちの学校では書記は二年生になる場合が多い、二年生で立候補したのは碇だけ、だから碇が当選するのは確定なんだよ。」 「えっ!?そんな…というか僕は立候補するってまだ決めたわけでもないだろ」 「大丈夫だって、碇!それに先生も大急ぎで職員室行っちゃったし、もう決まったようなもんだよ」 「…。」 内心、少しホッとした。   どうせ僕なんてパッとしない。成績はいつも真ん中ぐらいだしずば抜けて運動が出来るわけでもない。   良くも悪くも目立たない   僕は生徒会の仕事をすることよりも、『立候補して落選する』のが怖くて嫌だったんだ。 自分の半端さを改めて確認しなきゃいけないみたいで…。     でも当選が確定しているならまだマシだ、と思った。 みんな生徒会のメンバーなんて実際はどうでもよくて、立候補者が一人しかいないならその一人に投票するだろうし…       「だからそんなに不安になることないって!頑張れよ、碇!」     そう言って相田ケンスケは自分の席へ戻った。 それと同時に休み時間終了のチャイムが鳴り、授業が始まってしまい、僕はモヤモヤした気持ちのまま教科書を広げた…。 .
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