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外は、何年かぶりの雪が降った
あおいはあの時からずっと眠っている
「あおい、今日は雪だぞ」
もう、起きるはずのない彼女に僕は話し掛ける
腐っていく体
消えていく記憶
この街も
この世界も
すべてが、終わりを告げようとしていた
「あおい、もうすぐ…一緒にいれるからな…」
馬鹿な人々のせいで死んでいった人々
何もわからないまま戦い死んでいく
この世界はもう終わりだ
ガタガタッ…
大きな地震がくることを先に知らせにくる小さな地震
「あおい、すみれ…僕はどうしたら…」
ズズン…と響く音
それ以降の記憶が、ない
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