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そんな風に、幸せに暮らしていた
あおいは元気だ
お腹も出てきた
今のこの世界、医者がいる町なんか幸せなものだ
この間は、隣の隣の町が燃やされた
いつこの町にくるか…
「もうすぐだね」
「だなぁ…」
もうすぐ、会える
僕達の宝物に
「明日はお医者さまに診てもらわなきゃ…」
「そうだな…」
お金なんかでは診てくれない
食べ物だ
このあいだ、海で捕まえた魚や貝があるからそれで十分だろう
「じゃ、もう寝ようか」
僕はそう謂って電気を消した
「おやすみ、あおい」
「おやすみ、しゅん」
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