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隆貴が気付いたのは、その雨の日のことだった。
中学のテストが控えているのに、隆貴は気にせずにいた。
しかしここまで来て、何もしないのは気掛かりだったのだろう。
彼は勉強をする事にした。
普段から何もやっていない訳でもなく、それなりに勉強はしていたつもりだったが、なかなか練習問題も解けず、また集中も限界であった。
気分転換に彼は風呂に入ることにした。
隆貴の家の風呂は、洗面所とくっついていて隔てているのは曇りガラスのドア一枚だけだ。
(ふぅ....)
夜遅いことだけあり辺りはとても静かだった。
しかし彼がゆっくり肩まで湯に浸かった時だ。
風呂の電気が急にパチパチパチパチと点いたり消えたりしだした。
「母さーん!!」
………いくら呼んでも返事がない。
しょうがなく彼は風呂をゆっくりでた。
洗面所に母親が脅かそうとしているかと思い用心して入ったが、いない。
嫌な予感がしたのか隆貴は洗面所のドアを開けようとした、が.....固く閉ざされて閉まっている....
じゃあ窓だ!!!彼はそう思ったのだろう。
しかし、窓が固くとざされている....
しかしそれは、これから始まる悪夢の一部でしかなかったのだ
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