事の始まり

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なんにせよこの小箱を開けない限り、話は前に進まないのだ。 ジェイは、身が沈むほどふわふわとしたソファに座り直すと箱を持ち直す。 上下におもいっきりひっぱってみたり、瓶の蓋を開ける時のように回してみたが、箱はうんともすんとも言わない。 「いい加減に開けよ」 そんなぼやきが無生物に通じるはずもない。
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