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山本「ただいま。」
玄関の扉を開けながら、山本が言う。
後に、遼と霞が続く。
「あ、お帰りー。」
奥から、一人の女性が出てきた。
綺麗に整った顔、背中辺りまで伸びた艶のある黒髪、仄かに香る女性自身の甘い匂い。
つまり、凄い美人が奥から出てきたのだ。
「ん?後ろの二人は?」
山本「あぁ、“卵"だ。今日偶然にもね。」
「あ、そうなの。」
会話の内容はどうであれ、山本が女の人と喋っている。
柿崎(葉一が女の人と!?)
その事に、少なからず衝撃を受ける。
霞「・・・」
霞は、さも面白くないという顔をしている。
霞(あの山本くんと親しげな美人な人は誰なの!!!!????)
心中は、穏やかではない。
七瀬「ん?何かな?」
霞からの敵意のこもった視線に気付き、美人な女性、蓮川七瀬(はすかわななせ)は聞く。
霞「あ、貴女は、山本くんの何なんですか?」
回りくどい言い方をせず、ど直球で聞いた。
七瀬は一瞬分からないような顔をしたが、すぐに、ニッと笑顔になる。
七瀬「大丈夫!あたしは葉一の何でもないから。強いて言えば、お姉さんみたいな感じかな?」
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