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人気の無い体育館裏。
そこに、松針霞がいた。
いる理由は、当然、山本への告白。
昼休みの時間に、昼食を食べている山本に、
霞「今日の放課後、体育館裏まで来てください!!言いたいことがあります!!!」
と、教室中、いや外の廊下にまで聞こえるような声で言い放った。
言い放った後、クルリと回れ右をして、自分の席に戻っていった。
その後数十秒は、教室が静まり返っていた。
霞(山本くんまだかな~。)
自分が言い放ったことが、普通では有り得ないことだとは微塵も思ってない霞は、山本の到来を、今か今かと待っている。
その眼前、突然に、唐突に、“何か"が現れた。
歩いて近付いたんじゃなく、突然にそこに現れた。
その“何か"とは、ゴリラに角が生え、牙が長々と伸びて、目が血走り、口からは涎が垂れている。
ゴリラの怪物みたいだった。
霞「何、これ・・・」
松針からの公開呼び出しが成された後、山本自身は放心状態になった。
柿崎「おーい、葉一ー。大丈夫かー?」
山本の顔の前で手をヒラヒラさせながら言った。
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