第一章

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人気の無い体育館裏。 そこに、松針霞がいた。 いる理由は、当然、山本への告白。 昼休みの時間に、昼食を食べている山本に、 霞「今日の放課後、体育館裏まで来てください!!言いたいことがあります!!!」 と、教室中、いや外の廊下にまで聞こえるような声で言い放った。 言い放った後、クルリと回れ右をして、自分の席に戻っていった。 その後数十秒は、教室が静まり返っていた。 霞(山本くんまだかな~。) 自分が言い放ったことが、普通では有り得ないことだとは微塵も思ってない霞は、山本の到来を、今か今かと待っている。 その眼前、突然に、唐突に、“何か"が現れた。 歩いて近付いたんじゃなく、突然にそこに現れた。 その“何か"とは、ゴリラに角が生え、牙が長々と伸びて、目が血走り、口からは涎が垂れている。 ゴリラの怪物みたいだった。 霞「何、これ・・・」 松針からの公開呼び出しが成された後、山本自身は放心状態になった。 柿崎「おーい、葉一ー。大丈夫かー?」 山本の顔の前で手をヒラヒラさせながら言った。
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