第一章

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今まで、自身の容貌と能力から、女子に告白されたことは普通のイケメン以上だが、皆がいる前で堂々と告白場所を伝えてくる経験は皆無。 友達伝いに伝えられるか、こっそり本人から言われるか、ラブレターでの告白が普通だ。 だから、あのような告白まがいなものを受け、頭が追い付いてない状態なのだ。 柿崎「おーい、葉一ー。」 ようやく柿崎が顔の前で手をヒラヒラさせているのに気付いた。 山本「遼、あのさ、今日も・・・」 柿崎「ああ、分かってる。ちゃんと付いていくよ。」 山本「ああ、サンキューな。」 実は山本は、女子から呼び出しがある度に、柿崎についてもらってきていたのだ。 理由は、一人では断る勇気が無い。 との事だ。 昔から、山本はどんなに難しい問題も解いてきたが、女子の恋心だけは、分からなかった。 だから、あまり女子とも喋らず、男子とばかりつるんでいた。 山本曰く、「女子の心はどんなに難しいパズルより難しい」だそうだ。 勿論、恋愛経験は皆無。 そして、一つの出来事が起きる放課後になった。
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