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山本「やれやれ、間に合った。」
声が聞こえた。
ここにいずれ来たであろう、愛しい人の声が。
山本「この学校に初めて“ダスク"が来たか。しかも狙いが俺じゃなくて、松針さんだなんて。」
自然と安心感を抱かせる優しい声が、霞の耳に入ってくる。
霞(何だか分からないけど、もう、大丈夫だぁ・・・)
そう思った途端、ヘナヘナと座り込んでしまう。
山本「まさか、松針さんが“卵"だなんて。信じられないな。」
意味の分からない言葉が幾つか出てきたが、その言葉に注意をはらう余裕が無い。
「ゴアァァァァアアア!!!」
ゴリラの化け物は、苛立たしげに山本に叫び飛ばす。
山本「色々話を聞いて欲しいけど、まずは“ダスク"を始末してからだ。」
敵の叫びに眉一つ動かさない余裕。
山本「ほら、来いよ。」
自身の実力に絶対の自信を持っている、不適な笑み。
挑発するように、人差し指を相手に向け、クイクイと曲げる。
「ガァァァアアアア!!」
その挑発に、簡単に乗ってしまった“ダスク"と呼ばれる化け物。
ものすごいスピードで山本目掛けて走っていく。
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