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「私の事など時間が経てば皆忘れてしまう。人なんて所詮そんなものだから」
少女の頭に一瞬はてなが過ぎり、不格好に腕を力いっぱい組んで悩んでいる。
何をそんなに悩んでいるのか興味をそそられ暫くその様子を観察していたが、不意に少女が腕を解き、身を乗り出してきた。
「自分の事、覚えてて欲しい?」
不意の質問に今度は青年が真顔で見開いた瞼を上下させ、しかしまた直ぐに微笑んだ。
「そうだな……、それもいいかもしれない。」
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