43人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
保健室の先生もお手上げ状態となり私はそのまま病院に連れていかれました。
掛かり付けの診療所………
縫合など普段しないせいか、縫う針が錆びていました…
麻酔などもちろんせずに1針、縫われました。看護婦さん達は
[痛いけど我慢してね]
と口々に言ってましたが、然程、痛みなどありませんでした。
ただただ
錆びた針で縫われる自分の皮膚を見つめていました。
[偉いね~普通だったら泣いちゃうよ~]
などと言われたけど、痛くもないし…
ただ自分の皮膚に食い込む錆びた針…そして再び皮膚から出てくる錆びた針に目を奪われていました………
やがて傷は治りましたが、今も傷痕は残っています。
その日の光景
ダラダラと無駄に流れる【血】
私は忘れる事はありませんでした。
最初のコメントを投稿しよう!