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「…なんで」
約束したのに…とでも言いたいのかね
それとも何を話していたのか気になった?
「おはよう、理香
おはよう、…拓海君」
「…君?」
腕に絡み付き私を凝視していた理香をポカンと見ていた拓海が違和感に気付いた
フフフ、私が君付けなんて初めてでしょ
こうなったらとことん避けてやる
だから…さっさと気付けこの鈍感野郎
「朝の挨拶よ、それくらい出来ないの?」
これは表上は拓海に言った言葉
でもきっと貴女には真意伝わるわよね?理香
「…はよ
それよりも拓海、もう行こう?遅れちゃうよ!」
ほ~んと、わかりやすくて嫌な女
ま、私もだけどさ…
「朝から熱いわねぇ…
ほら、それならそうでさっさ行った行った」
手をひらひらと動かし追い払う恰好をしたら今度は拓海がハッとしたように口をはさんできた
「な、まだ話は…!!
「…話?」
ああもう…
やってくれるぜこの野郎
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