秀才

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長かったテストがようやく終わった。 一つ深い溜め息をついてから拓哉は机に伏せた。 「なんだよその溜め息やっぱりテストできなかったのか?」 筆記用具を鞄にいれながら俊哉が言う。 「いや、テストは余裕だったけど・・・・・・・・・・・・」 「だったけど・・・・・・・・なんだよ?」 「テスト中寝れなかったのがなぁ・・・・・・」 拓哉は残念そうに言う。 「そんなくだらない事で溜め息なんかつくなよ」 俊哉は席を立とうとする。 「シュウ!!!お前も今日、加地さんとこ手伝いに行くのか??」 「いや、今日は家庭教師のバイトがあるから明日から参加する・・・・・・・・・・って今なんて呼んだ!?!?シュンって呼ばなかった?」 俊哉は嬉しそうに言う。 「シュンじゃねぇよシュウっつったんだよ。秀才秀才、呼び難いからな。それに秀才なんだからシュウだろ?」 拓哉がそういうと、すこしふてくされながら俊哉は「また明日な」と言い教室を出ていった。
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