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7月10日。
――意識はしていなかった。
気負っているつもりもなかった。
ただ、その日もいつもと同じように……学校に行って、皆とお喋りして、授業を受けて、帰ってきた。
いつも通りに、いつもと同じように、過ごしただけだった。
……それでも。
それでも、私の胸の中から厭なモヤモヤが消えなかったのは。
どこかで、意識していたのか。
無意識下の所で、自分でも気付かないところで……あの手紙が、焼き付いているからかもしれない。
「あは……何考えてるのよ、私ってば」
厭な予感を振り払うように、笑ってみせる。
そんな事、あるわけがないと。あってはならないと。
「そ、そうだよ、そんな……私の首が、首が、そんな――」
――ゴギン
鈍い音――。
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