369人が本棚に入れています
本棚に追加
弁当には…白いご飯。
もちろん、LOVEとかの文字は無い。
それに…鮭!
しかも、臭い…!
この鮭はクサヤか?と思う程、臭い…!!!
これは…新手の嫌がらせなのか…?
昨夜…何かしたか?俺。
だが…考えている場合ではない!
昼休みは残り少ない……
白飯だけ食べるか…?
しかし…鮭が白飯の上にドドンと乗っている!
この異様な匂いが…白飯にも移っているに違いない…!
しかも漬け物も梅干しも無く、おかずは鮭のみ!
う~ん?
この弁当を攻略する方法が見つからずに悩む。
仕方ない…食べよう!!
朝食をあまり食べてなかったせいで、腹の虫が鳴っていた。
空腹を堪えきれず…箸を持った!
一口………
白飯だ…!
ちょっと臭うが気にする程ではない…。
さすがに鮭を食べる勇気はなかったが…鮭の下の白飯は食べた!
…かなり…ヘビーだ…
涙目で弁当を食べる俺。
部下の目にはどう映ったのか………?
とりあえず、俺の昼食は終わった…!
午後からは会議がある。
俺の案を、ちゃんと皆に説明しなくては…!!
会議が始まり…俺が皆の前に立つ。
「え~お手元の資料をご覧になっ……ううッ!」
突然起こる激しい腹痛!
その場に崩れ落ちる…。
「係長!伊藤さん?!」
遠くで皆の声が聞こえる
救急の担架に乗せられ運ばれる…俺。
…ああ…帰りのビール…
俺は病院に運ばれた…。
処置が終わり、診断を聞いた。
医師「珍しいですね…」
…はぁ?何か凄い病気なのか?……
家族の顔が脳裏に浮かぶ
黙っている俺に…医師は言った。
「珍しいですよ…この季節に食中毒。何を食べたんですか?」
…ああ…鮭だ…あの臭い鮭…クサヤのような……
俺は黙ったまま俯いた。
「点滴と注射、打っておいたので大丈夫でしょう…お大事に」
俺は会社に連絡を入れ…
そのまま家に帰った。
最初のコメントを投稿しよう!