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「由宇、帰ろうぜ」
「……………」
「何?朝のこと、まだ怒ってんの?」
「うるさいなぁ…」
「じゃ、静かにするから、一緒に帰ろ」
「………ヤダ」
「じゃ、朝のことは怒ってねぇわけな」
「………んなわけないじゃん!!」
「なんか言った?」
「………ッ!!」
小さい抗議はあっさり躱された
この手の話は、愁の思い通りに進んでしまう
学校から家までは歩いて十分。結構近い
何だかんだで愁の家の前まで来た
愁の家から100mくらい先に、私の家がある
「んじゃ…」
「由宇…」
「え、何?」
「今日…空いてる?」
「空いてる…けど?」
「俺の家で…遊ばねぇ?」
「愁の家で?」
愁の家に最後に行ったのは……中1の頃かなぁ…
でも…、愁は中2の時、両親を交通事故で亡くしてしまった
だから今は一人暮らし
危ない、かな…?
でも今日、暇だし…愁だし…、大丈夫だよね…?
「うん…いいよ」
「じゃあ、上がれよ」
「お邪魔します」
って言っても誰も居ないよね…
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