1人が本棚に入れています
本棚に追加
「…斎藤!…これが空ちゃん…まさか…」
佐藤さんの言葉は途切れ途切れで変だった
「そう『1つ目の才能』!…メイクの才能だ!」
その社長の言葉に佐藤さんが、納得する
「空ちゃんは、すごいね!プロなみのメイクの技術に、色と場を考えて選ぶ色のセンス!いいねぇ~」
空はその佐藤さんの言葉に、驚きちょっとの照れが私の中にあった…それから私はセッティングの場所に移動した。
「…社長!佐藤さん!始めたいんですけど…」
「あ!…そうだったね!空!」
「…えーと!空ちゃんテーマは『元気』で行くよ!(斎藤が1つ目と言うから、まだ才能があるのだとしたら見せてくれ)」
そうしてカメラのシャッター音がなり響き始めた…
パシャ…パシャ…
佐藤は不思議な気持になった
「(…表情が1つもない…それどころか困っているように見える!)」
それには佐藤も驚いたが社長も驚いていた。15枚近く撮った時…
「はぁ…休憩10分入ります!」
っと佐藤さんがため息まじりに言った…私はその場にしゃがみこんだ、そして社長が私の方に近づいて来た。佐藤さんはカメラの調整をした。
「…どうした空!いつも以上に表情がないし変な顔だぞ!」
そう社長が励まし半分の言葉に私は何も返さないかった…ただ…
「…メイクし直してきます…」
ただその言葉だけを言いメイクの入ったポーチを持って化粧室へと入った。
「斎藤!…空ちゃんはメイク以外才能がないんじゃないのか?今の時期はCOOLっぽいのじゃない!激カワモデルが人気だ!今の時期あれでやって行けるかと言うと無理じゃないのか?」
その言葉を私は、化粧室のドアに耳をすまして聞いていた…私は心に矢が刺さった感じがした。
「…好きで…こうなった訳じゃないのに…」
そう小声で言って私は目から涙が流れたそしてその場で、暗くなった。
最初のコメントを投稿しよう!