2人の悲劇

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『今は、そっとしといたって』 土橋っちゃんに、最後にそう言われて電話を終わった。 ───あの日。 いつものコンビニで20時に待ち合わせをして、男友達が車2台で現れた。 1台は軽四。 もう1台は1BOXカー。 軽四は、二宮の地元の男友達Mが運転をし、同じく友達のYが横に乗っていた。 2人とも16才の高校生で、もちろん無免許だ。 1BOXには、Mの先輩で18才の社会人TとKが乗っていた。 二宮とユウはその車に乗るように言われた。 二宮は助手席に、ユウはKと後ろに座った。 ドライブの行き先は地元の山。 時間帯によったら走り屋の車なんかがバンバン走ってる、地元じゃ有名な場所だ。 二宮たちはTとKにもう何度も会っている。 車内ではお酒も入ってで、話が尽きることがなかった。 車は山道に入り、どんどん奥へと進んで行く。 『ね~どこまで行くん~?』 【まだまだ行くで~えぇとこがあんねんって】 Tは運転しながら二宮に答えた。 二宮は山道ばっかりで少し飽きていた。 二宮がふと後ろを見ると、もうすでに酔っ払ったKの様子がおかしい…。 (ユウ?…触られてる?)
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