さこん No.1 怖い人

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~さこん~ 悪魔だった…… 僕は賭に負けてしまったんだ。 僕は僕の後ろをなにもはなさずついてくる彼に 背中の全神経を集中させながら目的地へと歩いている。 悪魔との契約にはなにかデメリットがつきまとうんだ。 さっき彼に言われた言葉は洗っても落ちない油みたいに 僕の心に不気味にへばりつく。 <お前カモられんで> そうなんだ。 いつだって僕は周りの人間のいいカモだ。 そしていつだって そいつらの頂点には彼みたいな悪魔が君臨しているんだ……… あぁ… 考えれば考えるほど心についた油は濃度を増すようだ……… どんっ ………しまった………!!!!!! 「いってぇ…………… おぃ、てめぇ…」 「ごっ…ごめん、ごめんなさいっ!!」 考えに集中しすぎて僕は不覚にも 当たり屋にあたってしまった。 これも悪魔パワーか…… 無念だ…… 僕は殴られるまえに財布を出そうと鞄を探る。
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