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「つーことで、自己紹介をしまーす」
高らかな恭一の声で、自己紹介が始まった。
「まずは俺からだな!」
「俺の名前は恭一、よろしく! 一応、主人公をしているんで――」
「何一つ、キャラ立ちが無いくせに、主人公は名前だけじゃないのか?」
そこに、作者の横やりが恭一に飛ぶ。
グサッという効果音を共に恭一が項垂れる。
そして、決死の覚悟で言い返す。
「うるせぇ! 作者! お前が作ったんだろ!」
「お前なんか産んだ覚えねぇよ」
ごもっとも。
「だから、そう意味じゃなくて――」
「つか恭一さん、あなた本間に主人公っすか?」
「だから、主人公っだ言ってんだろ!」
「キャラ立ちが無いのに?」
「――――!」
「――――!」
永遠に喧嘩を続ける二人を、唖然とした表情で亜美と咲姫は眺めていた……。
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