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割れた花瓶を見せると、先生の顔は青ざめた。 当然のように理由を聞かれた。 私は困った。 だって隣に立っている彼が、あの彼が…。 「俺がやりました」 って言ったから。 先生の指示によって、私は先に教室に戻った。 きっと…弁償するにはお金がかかるからその話をしてるんだ。 「ただいま」 教室に彼が戻ってきた。 「あの花瓶、全額俺が払うから」 私は耳を疑った。 そして彼は私に近付いてきて耳元でそっと囁いた。
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