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「本当に好きだもん」 彼はニコっと笑った。 私達は、なんでこんな遠回りをしたんだろう…。 二人はずっと同じ気持ちだったのに。 いろんなことが邪魔して素直になれなくて…。 その日私達は彼の家でもう一度繋がった時、二人で泣いた。 視聴覚室の床と比べるととても温かかった。 初めて避妊具を使わなかった。 直感で、子供が出来たような気がした。 名前は直也にしよう。 女の子だったら直にする。 真直ぐに、素直に育って欲しいから…。 私達みたいな遠回りをしないで。 私は幸せを噛み締めた、彼の部屋のベッドの上で…。 END
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