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それでも、戸惑いながら俺から煙草を奪った。
イラついて何度も八つ当たりした。
「会いたいな…」
昔を思い出しながら、いつしか一人でそんなことを呟いているのに気が付いた。
『煙草は体に悪いよ』
また後ろから、そんな声が聞こえて来る気がした。
止めないと駄目だとわかっているのに、それを期待して止められない。
「お前が俺に、煙草を止めさせてくれないんじゃないか!」
久しぶりに空に向かって叫んだ。
“この世から”などと言わずに、俺の頭の中からも消えてくれよ…。
また、困った顔して止めてくれ。
“煙草はやめて”って…。
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