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俺の所に来たかと思えば素早く煙草を取り上げた。
それが妙にイラついて思い切り睨み、低い声を出した。
「返せよ」
そんな俺に、一瞬怯んだようだったが、すぐにキッと睨まれた。
「返さないよ。これからも煙草吸ってたら怒るから」
全然怖くないが、俺を睨んでいた。
アイツは、よく俺の家に預けられるようになった。
親が仕事で忙しいからだ。
「最近煙草吸わないね」
アイツはそう言った。
俺は元々煙草は好きじゃない。
でも煙草を吸わなくなったら、もう俺のことなんて見てくれないんじゃないか…と思った。
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