3/10

1233人が本棚に入れています
本棚に追加
/43ページ
「あ、花瓶割っちゃったの?」 私は静かにこくんと頷いた。 「はぁ…今日はせっかく早く帰ろうと思ってたのに…」 彼はぶつぶつ文句を言いながらも、片付けを手伝ってくれた。 「あの…ありがとう」 嫌いだったんだけど、悪い奴には思えなかった。 彼はニコっと優しく微笑んで、私の頭をクシャクシャ撫でた。 「先生の所行こうか」 「先生に言うの?」 「大丈夫だよ。心配しないで」 この人は何を根拠にそう言ってるんだろう…。 そう思ってた。
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1233人が本棚に入れています
本棚に追加