第2章 ~絶望~

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広貴と七海の母は病室へ入った。 『七海?大丈夫か?』 「うん…。ちょっと頭いたいけど…」 『そうかぁ…。』 2人とも少し会話したあと部屋から出ていった…。 帰り道 七海の母が話し始めた。 「七海に容態のことを告げるのはお父さんと相談してからにするね…。」 『…はい…わかりました。』 「相談して決めたら伝えるわね…。」 『…はい。』 2人ともその後は 沈黙だった。 だけど……… この時すでに 七海は自分の状態を 知っていたんだ。 2人の思いをよそに 病室のベッドの上で 七海は涙を流しながら 自嘲気味に笑っていた。 『そっかぁ……。もう私…長くないんだぁ……あんなに涙流した後あったら……わかっちゃうよ…。……』                  
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