75人が本棚に入れています
本棚に追加
謹慎が解けた私は、とある塔へと向かった。
魔族新聞とでも言うのかな? 勇者様の事が書いてあるの。だから行き先は直ぐにわかる。
空を飛び続ける事が出来るまでに成った私は天から勇者様を探す。
どれくらい成長したのかな? どんな装備かしら? 想うだけで心が弾け飛んでしまいそうだった。
目的の塔は精神の塔。この塔の屋上では、訪れた人間の可能性を伸ばすことが出来るらしい。
でも魔族の私には無縁の話。
そして屋上で彼を見つけた! 試練は無事終わったようだった。戦士さんはナイトに。僧侶さんは聖者に。勇者様は……、誰?!
一人増えている? 魔導士っぽい人と一緒に楽しそうに歩いている。
女の人……。仲間に……? 増やしたの? そこは私の場所じゃなかったの? 私は必要じゃない? 誰でも良いの?
私は勇者様の目の前に降りた。
「お久し振りです」
「あぁ! デイジー!」
格好よくなっていた。大人になった感じ。落ち着きっていうのかな?
「皆さんもお元気そうで」
戦士だった彼も僧侶だった彼女も私の言葉に反応して笑顔を見せてくれた。
最初のコメントを投稿しよう!