プロローグ

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サンポリア大陸。 世界で1番面積の狭い大陸であろう。 でも、この大陸にも1つの王国はある。サンポリア王国である。 わたしは、父さんが家に置いていったという両手剣を背負い、サンポリア王国へと向かって歩いていた。 ***** わたしはこの大陸の北端にある湊町で生まれ育った。 ただ、わたしが物心ついた時には、家族は母さんだけだと知った。 近所のおばさん達がよくわたし達の生活を支えてくれた。 わたしが5歳の時、母さんからさらに家族がいる事を話してくれた。 サンポリア王国の騎士団に所属している父さんの話、騎士団に所属すべく父さんについていった10歳年上の兄さんの話。 その頃は、魔界から現れる魔物達がたくさんいた頃であった為、王国を守るべく2人は家を出たのだという。 その話を聞いたわたしは、2人を尊敬したし、羨ましいとも思った。 わたしは町の外で友達と遊んでいたりすると、時たまに魔物達が現れる事があったが、この町1番の剣士が、わたし達を守るために剣を振るう事があった。 わたしは…誰かを守る事が出来る人間を、尊敬の眼差して見ていたというワケだ。 もちろん、その気持ちは今もなくなってなどいない…。
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