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檻の中から辺りを見回す。
隣には香織が倒れていた。
余り広い檻ではないので、全員が別々の檻に入っているのが確認出来る。
「彩子!大丈夫か!?」
逆隣の雄介が話し掛けた。
「雄介…雄介ぇ!!」
彩子が檻の格子の隙間から手を伸ばす。
手首は出せないが手の平は完全に出せた。
雄介はその手の平を強く握り締める。
「彩子!彩子ぉ…無事で良かった…」
「雄介…これ何なの?アタシ怖い…」
「俺の隣が拓也なんだけどな…どうやら警察署じゃないみたいなんだ…。アイツ補導された事があるらしくて分かったって。」
「え…?そんな…。じゃあ…。」
『おい!もうすぐ始まるから静かにしろ!』
男の声が室内に響いた。
「何だ?何が始まるんだ??」
亮太郎が尋ねると男はニヤリと笑い答えた。
『外出制限違反者への…新しいお仕置きさ。』
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