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檻は真ん中の男とテーブルを囲むように設置してある。
真ん中には警備員らしき人間が4人、外側に10人程銃を構えて立ち塞がっていた。
檻は時計周りに雄介、彩子、香織、亮太郎、優子、拓也と並んでいる。
まだ気絶している香織を見て男は舌打ちし、外側の警備員に目配せしてバケツの水を掛けさせた。
「きゃあっ!」
香織は跳ね起き周りを見回すと怯えた表情で大泣きし始める。
『黙らないと射殺する。』
男が銃を突き付けた。
香織は真っ青になってコクコク頷く。
男は静寂に満足したのか全員に向かって話し初めた。
『条例違反の諸君!君達は罰則強化開始から初の受刑者だ!他に3人組と8人組がいたが残念ながら全員死亡した。』
「!!」
皆が衝撃の表情を見せる。
死んだ?
「そんな事が許されるもんか!嘘だろ?」
拓也が叫ぶと男は不愉快そうに何かの包みをテーブルに置き、一気に開封した。
「ひっ!」
「うわぁぁっ!」
「いやぁぁぁぁっ!」
包みの中身は…
目をスプーンか何かで刳り貫かれ、口を顎まで裂かれた女の子の生首だった。
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