条例違反－罰則－

Ⅱ

皆口をパクパクさせながら凍り付いている。

『お前達も俺を怒らせると抉(ｴｸﾞ)るぞ。』

恐怖を増大させるかのように男はさっきより厭らしい顔でニヤついた。

｢俺達も…こうなるのか？｣

雄介が呟くような声で尋ねる。

『まだ施工一日目だ。チャンスはくれてやる。コイツは他のメンバーと逃げようとしたからこうなった。』

男は理由があっての事だと言わんばかりに言うが皆は信じられない様子で男を見つめた。

あんな無残な…

絶対に嫌だ。

｢チャンスって…一体…？｣

亮太郎が尋ねると

男はニヤニヤした顔のまま、話し始めた…。