条例違反－罰則－

Ⅱ

男がテーブルの上から何かを取出し、それを皆に見せながら話し始めた。

『今から皆に五枚ずつ配る。ルールは正規の物と同じだ。』

皆の前にカードが渡される。

それをみた優子が思わず声を挙げた。

｢トランプ！？どういう事よ！｣

皆に配られたのは…どこにでもあるトランプ。

男は無表情で話し始めた。

『皆さんには今からポーカーをやって頂きます。一番下の役で終わった人には罰を、一番上の役で終わった人には次のミッション免除を。』

｢ちょっと！｣

次に声を挙げたのは彩子。

｢それじゃ必ず誰かが罰を受ける事になるじゃない！アタシらは全員で…｣　

『私と内側にいる４人の手下も参加する。』

最後まで聞かず男はカードを切り始めた。

｢イカサマはないんだな？｣

亮太郎が確認を取る。

『汚いポーカーをする位なら死を選ぶ。』　

男は手下と自分の前にもカードを置いた。

まさかゲームで…。

死のゲーム開始。