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「あ……。」 香織は震えながら亮太郎にしがみ付く。 「すみません…友達の遺志で初日の出を見ると言う希望があって…叶えてやりたかったんです。」  亮太郎は男に正直に話した。  「んなモン理由にならん!」 男は突っぱねる。 亮太郎も負けじと 「見逃してくれなんて言いません…。罰金は自分達で払います。」 と返した。 「ふんっ…まぁいい。全員付いて来い。」 男は手錠を人数分取り出した。 「ち…ちょっと待ってくれよ!いくら何でもそこまでやるか?そんな事しなくても逃げねぇよ!」 雄介が慌てて男に近付く。 「黙れ…言う事を聞くんだ。条例も守れない落ちこぼれ共。」 「うっ…」 どこから沸いて出て来たのか… 6人は10人位に囲まれていた。 抵抗は無駄…。 亮太郎が観念したように呟いた。 「分かりました。従います。だから…手荒な事だけはご勘弁下さい。」
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