崩壊の始まり

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「今夜はアキュア様は王宮に行かれているので、こちらには戻られませんが、皆様は、沢山食べて下さい」 侍女頭が笑顔で言った時、侍女に付き添われたルルアが入ってきた。 まだ体が火照っているのか、顔が赤く、緑の髪に合わせたドレスに身を包んだルルアは、妙に大人っぽく見えた。 一同の視線を集めながら、シオンの隣に腰を降ろす。 「あんまり見ないで…恥ずかしいよ…」 見とれるシオンに小声で言うと、ルルアは少しうつむいた。 「普段も綺麗だと思っていたが… 今日は、一段と綺麗だな…」 カンタンがシオンの耳元で囁くと、頷くしかなかった。
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