決意

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「晄将様」 「久しいな、庵。 このところ忙しくてな なかなか来れんで申し訳なぃ」 「晄将様がぉ謝りになることはございません。 それになにより、 忙しいのは良いことではぁりませんか」 晄将様…? 庵ゎ…、庵ゎちゃんと 笑えてますか? 「庵…。」 晄将様が私を抱きしめる… 「待って下さいまし、庵の…、 庵の話を聞いて下さいまし…」 「珍しいな、庵が話などと」 何も言わず ただ晄将様を見つめる 体ゎこんなに近ぃのに… 貴方様のぉ心ゎ… 「話してみろ」 「…。」 「庵? 話しを聞いてくれと言うたのは そなただぞ?」 「庵ゎ …晄将様と離れとうございます」 晄将様の顔がほんの少し曇った 「…好きな男でもできたのか?」 「ぃぃぇ…。 私のぉ慕ぃしてぃる方ゎ 晄将様ただぉ一人でございます。」 「ならば何故…!?」 「貴方様のぉ父様ょりぉ聞き致しました。 貴方様ゎもうすぐ 大名様の御息女“周子(チカコ)様”と 婚姻の儀を交されます。」
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