月明かり

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私達はいつもと変わらない1日を過ごしていた。 そうだと信じたかった。   「別れよう」   そう言われた瞬間には頭が真っ白で考えることができなくなった。 少し落ち着いたので   「なんで――ッ!?」   やっとの思いで出た言葉がそれだった。   「なんかお前楽しそうに見えないし。逆に暗くてなんか危ないし……」   「えっ……?私楽しかったよ!?別に暗くしてもなかったし」   とは言い出せなかった。 確かに私は暗かったかもしれない。 私は悩んでいたから。 何も進展しないこの関係に。 そう考えてると   「だから、な?別れよう?」   心の底からジワジワと滲むものがあった。   「……うん。わかった――」   最後は言葉になってなかったと思う。   「それじゃ……、またな」   彼は後ろを振り向かず歩き去っていく。 私はとうとう言い出せなかったことが悔しかった。 その中で言われたことを思い出していた。   「"なんかお前楽しそうに見えないし。逆に暗くてなんか危ないし……"」
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