5人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
「――なんてことがあった」
「そんなことが……」
長い長いハジメの話が終わった。
「にしても偶然だよね。夜、俺とミューが家の前でタイミングよく出会ったこと」
「運命だよ、運命」
ハジメは満足そうに言い、カズが同意する。
その二人を――特にカズをミューは冷ややかな目で見る。
「本当に、あれは奇跡だった気がする」
ミューのほうを向き、ハジメは同意を求める。
「そんなのあるわけないじゃない……こいつよ、こいつ」
最初のコメントを投稿しよう!