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「あーあのー、もう終わりでいいですか? ……では、答えを」  ここで、今まで一言も話さなかった女子生徒がため息とともに手を挙げた。この行為は、こんなに人数がいるのに誰も分からないのか、というあらわれのようだった。 「イチジクハジメ」  少しばかり沈黙があって。 「正解です」  転校生――イチジクが言った。 「改めまして、イチジクハジメです。よろしく」
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