ORCRU~オラクル~

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「浅野徹ね、歳、生年月日は分かる?」 太一の質問に凛は 「歳は39、生年月日は1968年9月15日です」 「顔写真みたいなのある?」 太一は間髪置かず次の質問をした 「これです」 凛は一枚の写真を三人に見せた 「これが凛のお父さん?」 藍が言って見た写真には、優しそうな微笑みを見せている男の顔が写っていた 「よし、それだけ分かれば大体は場所の特定が出来る」 「えっ!?これだけでですか?」 太一は何も言わず頷いた 「凛、少しの間何も喋(シャベ)らないでね」 藍が言うと太一は目を閉じ一呼吸おいた。そして、一息、叫んだ 「オラクル、発動!発見眼(ファインドサイト)!」 眼が開かれたとき、太一の瞳は黒眼から鮮(アザ)やかな碧眼(ヘキガン)に変わっていた 太一のオラクル―ファインドサイト―少しでも情報があればその情報にリンクした物質、人物、場所等がどこに在(ア)るか視(ミ)ることができる超能力 「視えた!b-8ブロックの廃ビルの中だ」 「よっしゃ!じゃ、あたしは先行ってますよ」 言って藍は窓を開けた 「オラクル発動!重力法則無視!」 藍のオラクル―重力法則無視―は自分にかかる重力の方向、強さ、かかる部位を自分の思い通りに変える事が出来る超能力 「それじゃ、お先!」 言ったとたん、窓から飛んだ。そしてそのまま、空中に浮き留まり 「風見方角と距離は」 「南東に3kmだ」 「オッケー、ハイスピード!」 藍は風見に言われた方向に飛んでいった
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