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後に、「閃光作戦」と名付けられる今作戦は、対空攻撃用に整備され、また、高速で撤退出来る、駆逐艦・軽巡洋艦だからこそ出来た作戦である。 また、東日本海軍本体も、撤退する際、各艦に配備されていた、電池式サーチライトを敵に向けた状態で、カッターに載せ海面に投下。 時間が経つと、点灯する様細工をした。 日没近くと言う事もあり、大日本帝国海軍はこれらの細工に気づく事ができず、相当数のサーチライトを急に浴びる事になった。 直視した船員は、失明状態双眼鏡を使う観測手は尚更である。 なかには、失神した者もいた。 これにより、帝国海軍は混乱に陥る。 また、拍車を掛ける様に、殿部隊は、観測所、飛行場等を砲撃、敵の捜索・追尾は困難になった。 それに対し、殿部隊は、駆逐艦と軽巡洋艦が一隻づつが小破するのみと言う戦果だった。 五十嵐「当艦以外の艦船は、すべて、撤退行動に移行した模様」 和馬「よし、これだけ時間を稼げば大丈夫だろう、では我々も撤退する、五十嵐、司令長官に打電しろ」 五十嵐「何と打電しましょう?」 和馬「作戦成功、『トラ・トラ・トラ』だ」
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