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「私は少し早く寝るから、誰か私を見つけたら…起こして欲しいな…」
人を殺めた罰?
馬鹿を言うな。
それを言うなら…。
人は皆が殺人者だ。
簡単に、しかも無自覚で他人の体や心を壊すのだから。
『…分かったよ』
呆れた返事が帰って来た。
セルリカは笑う。
「ありがとう。ハレルヤ」
『お前は、ねぼすけだからな…。起こした後に、アイツと二人で説教してやるよ…』
キュリオスの通信が途切れる。
ありがとう。
セルリカはもう一度だけ彼らにお礼を言った…。
『セルリカ!!』
「そんなに焦らないで。刹那…」
焦る刹那を諭しながら、セルリカは苦笑を浮かべた。
「二人ともよく聞いて。私の攻撃後にあのMAに突撃して…!」
「…分かった」
「ごめんね。ラッセ」
「違うだろ。セルリカ」
思いがけない言葉にセルリカは目を丸くする。
「こういうときは、『ありがとう』だろう?ティエリアが言っていたぞ。すぐに謝るのはお前の悪いくせだと…」
「…ありがとう」
「じゃあな。寝坊するなよ」
はにかんだ笑みを浮かべながら、セルリカはお礼を述べた。
それを見て、満足そうな声を最後にラッセからの通信が切れた。
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