始まりの雪

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涼は背中を見せて目的の場所に歩いていく。 俺もその横に並び歩く。 「どこいくんだ?」 「内緒」 口の前に人差し指を立て、言った。 黙ったまま歩く二人。 その周りには白銀の雪景色。 ただ雪を踏む音だけが聞こえる。 「久しぶりだよねー。雪の音」 「そうかー?俺は聞きあきたけどな」 「私は六年間くらい違う場所で住んでいたから・・・」 「あはは・・・そうだよな」 涼の表情が一瞬曇った。 だけどすぐに笑顔に戻った。 「でも、これからまた一緒だよね!」 「ああ、ずっと一緒だよ!」
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