──プロローグ──

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そして、眼帯の男はなんと、彼の耳の中に水を注ぎはじめたではないか。 「起きろ~~」 そう念じながら、眼帯の男は耳の中に丁寧に注ぎこむ。 「うぅ…うああああ!!!」 すると見事に、ふとんにくるまっていた彼が跳ね起きたのだった。 「耳ん中に水入れんじゃね~よ!!くそバルド!!死ね」 耳の中に水を入れられた彼は、機嫌が悪くなったのか、眼帯の男『バルド』に八つ当たりした。 しかし、バルドは全く気にせずに知らんぷりして彼の耳元に顔を近づけて 「時間だ…次の国に行くぞ」 とボソッと言って、近くの荷物を持ち上げた。 「早く来いよ!」 バルドはそう言うと、部屋から出ていった。
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