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辺り一面が淡い緋色の光に包まれていた。
(何の景色だろう?)
私は必死に思い出そうとするのだけれど、それは記憶の奥底に仕舞われてしまったらしく、いつも出てこなかった。
暖かくて、だけどほんの少し冷たくて。
胸が締め付けられるような懐かしい、その感覚だけが鮮明に残ってる。
あのとき、私は誰かに呼ばれてた気がする。
よく知っている誰か……。
私は独り走って会いにいったんだ。
あれは一体誰だったんだろう?
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