†狼と猟師は共犯でした

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「ふぇ……?」 「…隊長…そんな態度するからギンに食べられちゃうんですよ…?」 相変わらず上目使いのまま、市丸と松本が何を言ってるのか理解してないと言った表情を浮かべる日番谷に、今度は松本が頭を抱える。 「なァ…乱菊、イヅルに今日中の書類だけ持って来る様に言って来たってくれへん?」 「はぃ?何で私が……あぁ…そーいう事ぉ…(黒笑)」 突然の市丸の言葉に何で自分が。と抗議しようとした瞬間、幼馴染みの勘と云うのか知らないが、一瞬の市丸とのアイコンタクトの末に彼の目論見が全て理解出来てしまい、にやりと口元に笑いを浮かべた。 「でもぉ…私、まだ書類少し残ってるんですよねぇ…それでも行った方がいいですか?」 ひらひらと僅かな量だが書類を振りかざす松本。 見掛けは書類優先だと云う優秀な部下に見えるが、要するに"出てって欲しかったら書類片付けてね♪"と言う市丸への駆け引きだ。 「……別にええやろ、それくらい残しとっても」 「今日中の書類ばっかですからねぇ…それに、何処かの隊長みたいにウチの隊長はサボり癖ないですから♪」 眩し過ぎるくらいの笑顔。 幼馴染みのたまに見せる黒い一面に、市丸すらも多少たじろぐ。 数刻間の無言の言い合いの末、折れたのは… .
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