4人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「あははは。」
この静かな山奥には場違いな笑い声が響きわたった。
さらさらと流れる小川の近くに光があった。楽しい歌が聞こえてきそうな…そんな人の光が。
「彩はホントドジだよな~」
「なにもない所で何度も転ぶとかまじありえないって~」
「それは彩が彩である由縁だしな……つまりドジすぎ」
桃色の肩までかかる髪と愛らしい目 彼女の名前は南川 彩。
スタイル抜群!頭脳明晰!
完璧人間!………ドジな所を除いては………。
「なにがおかしいのよ!も~……」
なんでこうなったかと言うと…。
五分前、彩は水を汲みに川までペットボトルを持ってきていた。
そしてペットボトルに水を入れ戻ろうとした時、足滑ってしまい転んでしまったのだ。当然ペットボトルは手からすり抜けて地面に落ちてペットボトルの中の水がトクトクと出てしまった。最初はみんなに心配された……最初は。
しかし彩のドジは半端ではなくもう一度ペットボトルに水を入れて戻ろうとした時にまた転んでしまった。それが三回も続いたのだ。そりゃ三回も続いたら心配よりもバカじゃね?が強くなる。そして
「アホだろ~」
になったと言う訳だ。
最初のコメントを投稿しよう!